「国定教科書を撤回せよ!」立ち上がる大学生たち!
出典:民衆の声(10月12日付記事)
中学高校の歴史教科書国定化の撤回を要求し、大学生グループが光化門の李舜臣像前で反対デモを行った。警察は暴力的な制圧作戦を行ったがグループは引き続き座り込みデモを敢行し、警察の連行過程で女子学生の一人が頭をぶつけて気絶する事態が起きた。
12日午後3時頃、大学生20人余りが光化門広場の李舜臣像の前で歴史教科書国定化に反対するプラカードを手に持ち、「朴槿恵国定教科書は親日教科書!」「国定教科書を撤回せよ!」などのスローガンを叫び道行く人に訴えた。
すぐに警察が出動して男子学生を連行し、女子学生も強制的に像から引きずり降ろされた。像の下の女子学生たちはスクラムを組んでスローガンを叫び続けた。学生は大統領府への行進デモを試みたが、警察は残った10人以下の女子学生に対し40人以上の警官隊で包囲し阻止した。
午後4時30分頃、警察が鎮圧作戦に乗り出し男子学生5人を連行、後に女子学生も連行し、その内1人が頭を打ち付け気絶する事態が起きた。グループはその後全員連行され、最長で48時間警察に拘束されたメンバーもいた。
歴史教科書国定化に教育監が「待った!」
出典:民衆の声(10月12日付記事)
教育部(文部科学省に相当)が12日、中学高校の歴史教科書国定化を推進すると公式発表するや、各地の教育監(選挙によって選ばれる地方の教育委員会委員長)は国定教科書とは別に認定教科書を発行すると発表し、注目を集めている。
12日、全北教育庁は歴史教科書国定化に対抗し、「代案教科書」や「補助教材」を発行するという方針を明らかにした。補助教材とは特定の事柄の理解を深めるために作られる小型パンフレットのことで、学校現場ではよく使われている。
キム・スンファン全北教育監は、「歴史教科書国定化とは“政権の教科書”を作るという発想だ。これでは政権が変わるたびに内容が異なる歴史教科書が登場することになる。その混乱に誰が責任を取るのか。」と批判した。
江原道教育庁は、「歴史学者と歴史教員の検証を経て様々な教材を開発し、親日行為や独裁政治を隠ぺい・合理化する内容を学生たちが無批判的に受容することがないよう、様々な方策を講じていく。」と明らかにした。
チョ・ヒヨンソウル市教育監も書面を通じて、「歴史教科書国定化は時代の流れに逆行するもので、私たちの社会が勝ち取ってきた民主主義的価値とも合致しない。国民の理解を得られていないことを教育部が強行するのは、むしろ国論分裂と混乱を煽るだろう。」と他の教育監との認識一致を強調した。
全国市・道教育監協議会は来る15日に会議を開き、歴史教科書国定化問題などについて議論することを明らかにしている。
大統領の歴史観を痛烈批判!大統領は国論分裂を即刻中止せよ!
出典:統一ニュース(10月13日付記事)
新政治民主連合は13日、「歴史教育に傷をつけ国論を分裂させている張本人は、朴槿恵大統領自身だ。」と強く批判した。
これは朴大統領が米国に出発する前の首席秘書官会議で、「歴史教育は政争や理念対立に基づいて国民を教えたり、学生を分け隔ててはならない。」 「国と国民のために政界が不要な論議で国論分裂を起こすより、正しい歴史教育の正常化をもたらし国民統合のきっかけになるよう努力してもらいたい。」と述べたことに対する反論意見と言える。
新政治民主連合キム・ヨンノク報道官は記者会見で、「(朴大統領)自身が主張することは国民統合であり、これに反対する野党は国論分裂だという大統領の言葉はあまりにも独善的な主張だと言わざるを得ない。親日行為を犯した反民族主義者や国民を弾圧した独裁者を美化する歴史観が、どうすれば正しい歴史観と言えるのか。」と激しく糾弾した。
続けて、「これは歴史に対する認識や理念の違いではなく、常識の問題。」 「大統領は歴史教育の根幹を揺るがす分裂的主張を止めて頂きたい。(中略)自身が朴正煕大統領の娘である前に、憲法を遵守することを宣誓して国民のために献身することを約束した大統領という点に留意し、偽りの主張で国民を欺いたり歴史教育に傷をつけないでほしい。」と勧告した。
朴大統領が推進する中学高校の歴史教科書国定化は、父親である朴正煕元大統領の親日・独裁行為の抹消、または美化目的だということが野党と市民社会に浸透している一般的な認識である。
※当記事における歴史教科書とは、すべて韓国史教科書のことを指します。
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