「12年ぶりの入国、キャンドル革命の力を感じた」
[インタビュー]在日韓青 金承民委員長など4名
「12年ぶりの入国は政権交代を実感させた。8.15の現場を直接見て感慨無量だ。」
金承民・在日韓国青年同盟(在日韓青)委員長は、笑顔を見せた。2005年8.15民族統一大会参加から12年ぶりにソウルの地を踏んだという喜びは、滞在期間2泊3日にわたって続いたように見えた。
12年ぶりの入国、ソウルで開かれた8.15行事に参加した金承民・在日韓青委員長、李俊一・副委員長、韓成祐・文教次長、許松麗・東京本部常任委員を出国日の16日、ソウル汝矣島で<統一ニュース>が訪ねた。
在日韓青は韓国の裁判所から利敵団体の判決を受けた在日韓国民主統一連合(韓統連)傘下の青年組織である。2005年8.15民族統一大会参加後、李明博、朴槿恵政権から彼らの入国は再三拒否されてきた。在日韓青の同盟員の韓国国籍者による個人的な訪問は可能だったが、在日韓青の名前を掲げて入国したのは12年ぶり。
金承民委員長は「キャンドル革命で文在寅政権が発足した後、弾圧がほとんどなくなったという話を聞いた。直接の連絡も可能だ(以前は直接連絡をとることすらも保守政権の弾圧の口実にされていた※訳者補足)という話を聞いた」として「この機会に、私たち在日同胞青年も政権交代が実現したので、直接ソウルに行きたい、自分の目で見たいという意見が多かった。そしてソウルに行くことに決めた」と明らかにした。
そして駐日領事館側に申告をしたり、飛行機のチケットを予約した際に、韓国政府から入国拒否の立場通知を受けた過去とは異なり、今回はどのような制止もなかったという。
「韓国政府が来ないようにするのではないかと実際心配していた。しかし、今回はそのようなことがなかった。私たちは、特別な申告が必要ない。自分の国に入るだけなので当然のことでだ。飛行機のチケット予約過程でも問題がなく、今回入国することができた。政権交代を実感した」と金委員長は語った。
在日韓青は去る14日、仁川空港で到着声明を発表し、「キャンドル革命で文在寅政権が誕生し、私たち韓青は故国の地を再び踏むことができた。政府の積弊清算によって必ず海外民主統一人士の名誉回復と故国往来が保証されることを信じる。今回の故国訪問がその第一歩であることを私たちは確信している」と強調した。
「8.15大会参加、感慨無量だ。」
在日韓青訪問団の2泊3日の滞在期間の目標は、「光復72周年8.15行事」参加である。彼らはソウルで開かれる8.15大会に初めて参加した。
金承民委員長は「とても感慨深い」と明るい表情を浮かべた。「入国直前まで現実感がなかった。若い人たちを連れて来たい。より多くの青年学生がともに集まれば良いと思った。韓半島情勢が緊張しているからこそ、(南北海外の青年学生が)ともに集まれれば良いと思う」と所感を明らかにした。
李俊一副委員長は、「日本で集会するときこのようにたくさんの人々が集めることは難しい。特に駐日米国大使館での抗議行動は、目の前に行くこともできない」とし「韓国民衆がすごいと感じた。政権交代がなされながら思ったより南北関係が悪化して情勢が悪く、戦争危機についても心配しているが、韓国民衆の意志を感じることができて良かった」と話した。
韓成祐文教次長も「キャンドルデモの現場である市庁広場、光化門広場で、韓国の民衆と一緒に8.15行事に参加して、行動をともにすることができたことは、本当に光栄」とし「感動を受けた。日本にいる仲間たちにぜひ伝えたい」と興奮した。許松麗東京本部常任委員も「とても良い経験だった。このような集会は、本当に日本で見たことがない」と語った。
「郭東儀先生は父親のような方..韓国の青年たちと交流を活性化する」
在日韓青は、6月に他界した故郭東儀6.15共同宣言実践海外側委員会委員長を抜きには考えることができない団体である。1960年、李承晩政権の不義に抗し立ち上がった4月革命に呼応し、郭東儀委員長を中心に「大韓青年団」を「在日韓国青年同盟」に改編、誕生したからである。
金委員長は、故人に対して「私は韓青に会う前に日本人同然だった。名前も日本式(日本名、通名)だった」と言い「先輩たちの勧誘によって韓青に加盟し、郭東儀先生に出会った。発言や講演などを通じて先生に触れた。私にとっては、歴史上の人物である」と評価した。
「郭東儀先生は青年たちに本当によくしてくれた。厳しい時もありましたが、本当に父のような方だった。愛情をたくさんいただいた」とし「在日同胞にとって、我々の運動において、郭先生がおられて本当によかった」と語った。
1978年生まれの金承民委員長は、1996年に韓青に加盟、2014年から委員長として在日韓青を牽引している。「祖国の統一と独立、祖国の民主主義、在日同胞の権益擁護、世界平和」を掲げた在日韓青は「日本は在日同胞青年が一人で韓国人として、朝鮮人として生きられない状況である。青年たちの民族主体性を育み、韓国人、朝鮮人として生きられるようにするための学校のようなところだ」と紹介した。
在日韓青は、当面10.4宣言10周年行事の準備に集中している。そして6.15日本地域委員会傘下の6.15青年学生協議会の一員として運動を牽引している。12年ぶりの入国を通して、国内の青年学生との交流事業も進める計画だ。さらに、2018年の平昌冬季オリンピックの南北海外応援団に参加する夢も見ている。
現在、在日韓青の構成員数を増やす案も講じている。「(在日同胞青年の)ほとんどが日本国籍を選択するような状況だ。帰化も多い」とし「しかし、自分のルーツを認識しなければならない。今回の8.15行事などに参加し、祖国、国内の同胞に出会えば、よりルーツに共感を持つことができるようになるだろう。魅力的な参加の機会を設けて、参加する青年を増やしたい」と金委員長は展望を語った。
出典:統一ニュース(8月16日付記事)
原文:http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=121778
翻訳・編集:在日韓国青年同盟
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