4月2日、21代国会議員総選挙(4月15日投開票)本選挙運動期間が始まり、光化門にある米国大使館前で民衆党が出征式を行った。近ごろ韓米防衛費分担金交渉が妥結される見通しだと報道される中、韓米防衛費分担金に反対の声をあげるため米国大使館前で選挙運動のスタートを切った。
韓米防衛費分担金を批判「駐韓米軍こそ災害」
鍾路区で出馬しているオ・インファン候補は「政府の新型コロナウイルス緊急災害支援金が9兆1000億ウォンであるのに対し、2020年の一年だけで駐韓米軍にかかる費用が9兆5千億ウォンだ」とし、米軍が韓国社会に駐留すること自体が災害だと厳しく批判した。
またオ・インファン候補は、米国が駐韓米軍基地で働く韓国人労働者に無給休暇を強制したことについて、韓国人労働者の生存権を人質に協定文にサインするよう圧力を加える目的だとし「同盟関係の交渉ではなく、不平等で一方的な交渉」だと非難した。
続けて、「不平等をひっくり返すことでキャンドル革命は完遂させるが、その中には富の不平等だけでなく韓米関係の不平等も含まれる。光化門広場でキャンドルの声を聞いた市民の名において、韓米関係の不平等からひっくり返したい」と決意を述べた。
出征式にはイ・サンギュ民衆党常任代表をはじめとする民衆党比例代表候補が参加した。また韓米防衛費分担金に関連するハリス駐韓米国大使の妄言を糾弾するために大使公邸の壁を越えるデモを敢行して収監され、先日保釈されたキム・ユジン比例候補も参加し注目を集めた。
[追加解説]民衆党比例候補の面々
上記画像は民衆党Facebookページから引用した、比例候補8名の写真とプロフィールである。数字の8が強調されているのは、比例投票の際に民衆党に割り当て番号が8番であることに由来する。
注目すべきは候補のプロフィールである。比例第1位の김해정さんは、学校の調理師として働く非正規労働者である。もちろん議員として活動した経験はない。女性、非正規雇用、そして学校現場で働いているにも関わらず教育公務職の支援から排除されている差別と闘い続けてきた労働者が比例第1位として名を連ねているのは画期的と言える。
また比例第3位の손솔さんは1995年生まれであり、当選すれば国会議員当選最年少記録を大幅に塗り替える。この配置からも民衆党がいかに青年の課題に取り組もうとしているか、知ることが出来るだろう。
また男女比が半々である点も注目すべきだ。2019年の調査では韓国の女性国会議員の比率は17.1%となっており、世界平均(24.3%)を大きく下回っている。民衆党は朴槿恵政権期に強制解散させられた統合進歩党の後を継ぐ進歩政党として、韓国国内のあらゆる不正、不平等に正面から立ち向かう決意を持っていることを感じ取れる。
今回の総選挙で民衆党がどれだけ躍進するかが、今後の国内情勢を占う大きな要素となるだろう。
元記事URL:http://www.jajusibo.com/49967(自主時報)
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